『ごりら先生』
作:岸川悦子
絵:狩野ふきこ
発行:文溪堂
初版:1998年10月
ISBN:4-89423-214-6
※画像は著作権者の了承を得て掲載しています。
(C)岸川悦子・狩野ふきこ・株式会社文溪堂
「もういいかい!」と、ぼくは いって めを あけました。
すると、どうぶつは、いっぴきもいなくて……。(絵本『もりのなか』福音館書店より)
物語のモデルの園児は、「もういいかい!」と目をあけたとき、大切な母親がいませんでした。園児は、突然の母親の死のショックから、幼稚園にいけなくなりました。
そうした園児の心を癒したのは、小さな命を守ろうとする、ごりら先生(海老名みなみ幼稚園副理事長)や、けんめいに生きようとする、小さなツバメのひなの姿でした。
「ゆうたがこないと、チュンタが死ぬぞ」
海老名みなみ幼稚園の米山先生ご夫妻は、毎朝、園児をむかえにいきました。
ひなの巣立ちのとき、涙をいっぱいためて、別れにたえる園児たち。
空と同化していく、ひなの姿を追いながら、ごりら先生はつぶやきました。
「ひどいよな。ひなの命を救うために、何千匹もの蜂の子を犠牲にして」
副理事長先生の、生きることへの痛みと、命あるものへの深い愛に感動して、この作品は生まれました。
書き終えて、しみじみ思います。『もりのなか』のおとうさんのように、深い慈しみの肩車に子どもたちをのせて、一緒に歩いていきたいと。
すると、どうぶつは、いっぴきもいなくて……。(絵本『もりのなか』福音館書店より)
物語のモデルの園児は、「もういいかい!」と目をあけたとき、大切な母親がいませんでした。園児は、突然の母親の死のショックから、幼稚園にいけなくなりました。
そうした園児の心を癒したのは、小さな命を守ろうとする、ごりら先生(海老名みなみ幼稚園副理事長)や、けんめいに生きようとする、小さなツバメのひなの姿でした。
「ゆうたがこないと、チュンタが死ぬぞ」
海老名みなみ幼稚園の米山先生ご夫妻は、毎朝、園児をむかえにいきました。
ひなの巣立ちのとき、涙をいっぱいためて、別れにたえる園児たち。
空と同化していく、ひなの姿を追いながら、ごりら先生はつぶやきました。
「ひどいよな。ひなの命を救うために、何千匹もの蜂の子を犠牲にして」
副理事長先生の、生きることへの痛みと、命あるものへの深い愛に感動して、この作品は生まれました。
書き終えて、しみじみ思います。『もりのなか』のおとうさんのように、深い慈しみの肩車に子どもたちをのせて、一緒に歩いていきたいと。
本書 "あとがきにかえて" より転載。
著作権者許諾済み。